貴方の香りが残った部屋に
只独り寝転がり
想いに耽る

吸い殻だって残ってる
まだ暖かい儘
貴方の愛用のセブンスターの箱さえ
ゴミ箱からちょこんと顔を出している

さっきまで此処に居たじゃない
さっきまで此処で煙りを出して
輪っかにしたり
ふわふわ漂わせたり


あの先端が何時から羨ましいと思ったのかしら
何時でも貴方の唇を味わえる
あの煙が何時から美味しいと感じたのかしら
まるで貴方の体臭かの如く何時でも香った苦い香り



嗚呼最後まであの草の束を追い越せなかったのね