此の小説は犯堕の趣味が混沌としているもので 死ネタ・下ネタが在ります。 一応15歳未満の方はご覧にならないで下さい。 こちらでは見た後の不適切な苦情はご遠慮願います。 ご了承下さい。 何がしたかったんだ。 。 黒い服を着ている人たちが手にハンカチを掴んでずらずらと並んでいる。 僕は其れを無表情で横から見つめていた。 今日は僕の兄の葬儀で、 線香の臭いやお経の文字が朝からずっと僕の身体にまとわり付いている。 兄は表向きはとても頭の良い正にガリ勉と云うに相応しい人だった。 洋服も母が選ぶダサい(一応ブランド品)のみ着用していた。 だが根は腐っていて 僕の前でだけ其の仮面を外していた。 つまり僕はストレスの捌け口だったのだ。 最初の方は軽く叩いたりだったのが段々エスカレートしていって 殴る蹴るなんて当たり前になって本気で死ぬかと思ったくらいだ。 だが其れだけでは終らなかった。 両親は2泊3日の温泉旅行へ向かった時の事だ。 僕はきっとまた何かされるんだろうな・・・と内心震えが止まらなかった。 外出したかったが其処を玄関で兄に呼び止められた。 「おい、何処に行くんだ」 「別に・・・・」 僕がそう答えるとイキナリ腕を強く引かれた。 殴られると思った僕はとっさに身構えた。 だが其のまま2階にある兄の部屋へと引きずり込まれた。 バタンッと大きな音を立てドアを思い切り閉め 僕をベッドへと突き落す。 すると兄がベッドに横たわる僕の上に覆い被さってきた。 僕は必死で逃げようと身体を捩った。 だが兄は僕の顎に指をかけ 僕の唇を兄は覆い被す様に口に含む。 僕は何がなんだか解らず只目を丸くしていた。 兄は僕の口腔内に舌をするりと滑らせ 歯列をなぞり上顎を執拗に擦りたてられる。 時には僕の舌を甘噛みし少しひっぱっる。 其の感覚に身体を戦慄かせた。 何時の間にか僕の口からは甘い吐息が漏れ 微かに鼻に掛かった様な高い声を出し 自分でも信じられないくらいに感じていた。 僕は今までキスなんてしたことも無く 此処まで感じれるものだと思ってなかった。 其れからは気絶する程色んな事をされた。 僕自身を弄ばれ後ろに入れられ恥ずかしい言葉を強要された。 嫌なのに。 嫌なのに本気で抵抗出来なかった。 熱い兄自身を身体の奥底で感じ取り一層締め付けをきつくする。 此までに感じた事の無い程の快感に夢中で兄にしがみつき腰をよがらせ 僕は何度も白濁した欲望を放ち其の儘眠りについた。 ふと目を覚ますと兄の腕に抱かれベッドに横たわっていた。 完全に瞼が上がらずうっすらとしか視界が広がらない。 兄は半分寝つつ起きている様で何か囁いていた。 本当に小さな声で。吐息と混じっていてうまく聞き取れない。 だがすぐに僕の名前を云っていると解った。 まるで愛おしむ様に僕の名前を囁いていた。 何度も何度も・・・ 僕は其の吐息に触れる度胸が締め付けられる様だった。 其の囁きがとても嬉しくて頬が熱くなっていくのが解った。 其れからは毎日の様に親の目を騙し行為を続けた。 何で兄は僕をこんなにするのだろうか。 胸が痛くてしかたがない。 まだ殴られてた方が良かった。 其の方が嫌われてるんだと解っていたから。 でも其れが痛みを与えられ吐息を吹きかけられに代わり どうしていいか解らない。 以前の様に睨めない。 瞳の中が濁って視界が霞み掛かる。 そんなある日兄は突然救急車で運ばれた。 サイレンが鳴り響き耳を劈く様に空気を震わす。 丁度その時僕は学校で授業を受けていた。 担任の先生が其の事を伝えに教室へそろりと入ってきて 耳元で小さく教えてくれた。 僕はどうしたらいいか解らなかったが 身体は瞬時に反応し急いで帰り支度を始めていた。 先生が呼んでおいてくれたタクシーを待ってる間 僕は只兄の事だけ考えていた。 死ぬのかな 僕はもう殴られないのかな もうあの暖かい腕に抱かれないのかな 冷たくなって逝くのかな 何故だか瞼が熱く沈む様な感覚に蝕まれた。 頭の中には僕が眠ると必ず囁いてくれる 兄の優しく暖かい吐息まじりの声が響いていた。 タクシーが到着し乗り込んで病院に向かっている間も 只ボーッとしていた。 瞳は何処にも視線を向けていなくて 何が見えてるのかさえ解らなかった。 病院に到着し手術室の前で両親と合流した。 父は眉間に皺を寄せ母はハンカチを握りしめている。 某は静かに椅子に座り母から兄の状態を聞いた。 心臓麻痺。 母は其処まで云うと瞳に涙を溜め唇を噛み締め嗚咽を耐える。 僕は只立ち尽くしていた。 数時間経つとオペ室のドアがゆっくり自動に開き 中から1人の看護師が歩み出る。 「中へ・・・」 そう呟くと手を置くの方へとのばし促した。 母は覚束無い足を鞭打つ様に走りだし中へと急ぐ。 父も母を追いかける様について行く。 僕は其の後ろを静かに無表情で歩いた。 中では心拍数を計る機会の電子音のピッピッという音が鳴り響いている。 兄はベッドに横たわり血まみれのシートを取り外された。 顔は青白く血の気は無かった。 僕が兄の閉じた瞼を見つめた瞬間さっきまで定期的だった電子音は ピーッと耳を劈く様な長いものに変わり室内の他の音を一切拒否する。 「・時・分ご臨終です。」 医者の其の言葉が引き金になったかの様に母は 冷たくなった兄を抱きしめて泣きわめいた。 父も俯き兄の手をしっかりと握りしめる。 僕は只見つめるだけだった。 結局あの人は僕の事をどう思っていたのだろうか。 煙の漂う視界に目を浮かし視点など何処にも合わないものの様に ひたすら瞑想し続ける。 そんな中『動物は死ぬ直前になると性行為を何度も繰り返す。』と聞いたことがあると 思い出していた。 種を残す行為。 要するに『盛る』と云う意味だが はたして兄は本当に盛っただけなのだろうか。 何のために僕をあんなにもいたぶり あんなにも抱きしめたのだろう あの暖かい腕はどうしたかったのだろう 愛してくれていたのかも 嫌っていたのかも 全く解らない。 只解ったのは兄はバカで 僕はそんな兄を愛しいと思っていること 何で死んだんだ 終り。 後書。。。 久しぶりに小説なぞ書いてみたり。 なんだか趣味が混ざってますが気にせずに。うんホント気にしないで。 気にされたらうちが困る。羞恥プレイは嫌いよ。 此処まで読んで頂き有り難うございました。 犯堕。